社長挨拶

燃える氷とも呼ばれ注目を浴びているメタンハイドレートは、日本の周辺海域にも相当量の賦存が見込まれています。これらは、資源小国である日本のエネルギーの安定供給に大きく貢献する純国産エネルギー資源としての可能性を秘めており、生産技術の確立を含めた商業化の実現が期待されています。

政府としても、メタンハイドレートの開発技術の確立を目指して、2001年度からメタンハイドレートの研究開発プロジェクトを実施しています。これを推進するために、メタンハイドレート資源開発研究コンソーシアム(MH21。メンバー:独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構、国立研究開発法人産業技術総合研究所;2002.03~2019.03)およびMH21-S研究開発コンソーシアム(メンバー:独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構、国立研究開発法人産業技術総合研究所および当社;2019.04~現在)が組織されました。

2013年の第1回海洋産出試験に続いて、当社がJOGMECより作業を受託いたしました第2回海洋産出試験が2017年4~7月に渥美半島~志摩半島沖で行われ、海底面下のメタンハイドレート層から36日間で合計26万m3のガスの生産に成功するとともに数々の貴重なデータが取得されました。

当社は、国が実施する砂層型メタンハイドレート開発に関する中長期の海洋産出試験等に参画することを目指し、わが国の主要な石油・天然ガス開発企業ならびにエンジニアリング企業等の11社の参加により2014年に設立されました。株主各社が保有する知見を共有しつつ最大限活用することで、効率的、効果的かつ安全に業務を遂行する体制を整えました。この体制により、第2回海洋産出試験におきましては坑井掘さく、生産試験、追加データ取得および廃坑等の合計209日間に及ぶ大水深域での海洋作業を無事故無災害で完了することができました。

2018年5月に第3期海洋基本計画が策定され、さらに2019年2月には「海洋エネルギー・鉱物資源開発計画」が改定され、2022年までに次回海洋産出試験を目指した種々の検討を行うことが謳われています。また、2019年4月には、これらの検討を遂行するためにMH21-S研究開発コンソーシアム(メンバー前述)が組織され、当社もコンソーシアムの一員として研究開発を推進していくこととなりました。

これらの計画には、国が平成30年代後半(2023~2027年度)に民間企業が主導する商業化に向けたプロジェクトが開始されることを目指して、技術開発を行うことが記されています。当社は、経済産業省のご指導の下、独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構、国立研究開発法人産業技術総合研究所、ならびに民間各社との連携を図りながら、メタンハイドレートの商業化に向けて安全確実な技術の開発が一日も早く実現するよう、全力を挙げて取り組んでまいります。

当社事業への一層のご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。

日本メタンハイドレート調査株式会社

社  長   田中 啓誉